世間では「起業」が注目されており、新潟県でも学生起業家が出始めています。
「地方を元気にするには、カッコいい社長が沢山いること」が持論の私としては嬉しい限りです。
ただ、地方都市でも、そもそも大学がなく、学生や若い人が少ない自治体も多い。
私が住む新潟県三条市も、最近ようやく四年制の三条市立大学ができ、現在最高学年の3年生の進路が注目されているところです。ただ、1学年は80人。そもそもパイは少ない。
では、若者が少ない地方都市でも「起業」は起きないのか?
そこで注目すべきが「第二創業」だと考えます。
私自身も祖父が創った、株式会社中川商店に13年ほど前に東京からUターンし、2年後、株式会社プラスワイズを創業しました。
中川商店は農業資材の卸売業であり、プラスワイズはネット通販(EC)の会社です。(※今はもう少し多角的に事業展開しています)
なぜ第二創業したかと言えば、卸売業が小売業(EC)を行うのはタブーだから。
既存の得意先を飛ばしてユーザーに商品を売るのは、得意先からしてみれば歓迎できるはずがありません。
その打開策として会社も株主も別にし、ネット通販事業を分離させました。
当時の私としては『ラッキー!こんなに早く社長になれる!!』と思ったのが正直なところ。
私が担当していたネット通販事業は、得意先からクレームが出るくらい頭角を現していましたし、まだまだ伸ばせる自信がありました。
社長になれば、予算も人事も自由にできる。もっともっと事業を加速させられる。
ネット広告で20万円投入する価値を、両親にいちいち説明するのも面倒でした。
それと大事なのが、人事というか会社の文化。30代前半の社長が雇用するのであれば、当然同世代かそれ以下になります。
売上の増加とともに主に同世代の社員を次々雇用し、新潟県三条市にある会社としては、平均年齢がとても若い会社が出来上がっていきました。
昇給やボーナスも私の思いのまま。父親の会社の給料体系を気にすることなく、評価をすることができました。
そして、仕入先のネットワークやリソース(事務所、倉庫や車両)は、中川商店のものを上手く活用する。
それらの結果、プラスワイズは創業7年半で売上10億円に到達することができました。
まとめると、第二創業のメリットは、
・予算(お金)を自由に使える
・人事、雇用、文化の醸成がしやすい
・既存のネットワークやリソースを借りることで、0から起業よりスピーディ。
企業内の新規事業より、明らかに自由度と加速力が高いのです。
そして最も大事な点は、若い人(新卒生や20代社員)が雇用できない地方都市でもそれが可能な点です。
このブログをさかのぼっていただいても、30代前半の私(社長)とハローワークで求人した同世代のスタッフしか出てきません。これなら、地域に大学があるとかないに関係なく、事業を立ち上げていけます。
さらに第二創業は地方都市のほうが向いています。なぜなら、地場産業がすでにあり、ある程度財産がある。ということです。
第二創業ですから、少しばかりの基盤は必要。
ただ地場産業が盛んな地域にはそれらがあります。そこにイノベーションが好きな人(後継ぎ、後継ぎの兄弟、社内起業家など)がいればOKです。
絶対に地方都市向きです。ぜひチャレンジしましょう。